2026年の投資方針をまとめました。2025年の投資方針の記事に変更点を加筆した形となります。
どの資産をどれだけ持つか、という配分をポートフォリオを呼び、この最適化を考えます。例えば100万円を持っていたとして、それを資産A、資産Bにどのような配分で投資するかを考えます。資産Aに60万円、資産Bに40万円投資した場合、資産A60%、資産B40%のポートフォリオとなります。ここで、元々の100万円に加えて、100万円の借金をしたとします。元々の100万円と借りてきた100万円を合わせると、計200万円の資金を運用できます。そうすると、資産Aに160万円、資産Bに40万円投資することができます。この時、資産A160%、資産B40%のポートフォリオとなります。このようにして、100%以上の投資を行うことを、レバレッジと呼びます。レバレッジを利用して、最適ポートフォリオを構築します。
レバレッジを活用して運用するには
先物取引を利用した投資信託により、レバレッジを使った投資を容易に行えます。NASDAQ100の価格変動幅の2倍に連動する投資信託、通称「レバナス」が有名どころです。特にアモーヴァアセットマネジメントからは本記事の戦略に活用可能なレバレッジを使った投資信託が多数出ております。世界株式の2倍のポジションを持つ「地球コンプリート」、先進国国債400%、世界株式100%、世界REIT25%、ゴールド25%の計5.5倍レバレッジのバランスファンドである「ゴーゴーバランス」、S&P500 100%、ゴールド100%の「S&P500ゴールドプラス(ゴルプラ)」などがあります。
2025年12月19日には、AUアセットマネジメントから、全世界株時価総額加重平均の代表的指標であるMSCI オール・カントリー・ワールド指数 (ACWI)の2倍に連動する「レバカン」(auAMレバレッジ・オールカントリー)が設定・運用開始されました。この商品により時価総額加重平均の全世界株にレバレッジをかけることが可能となりました。
そして、2026年3月6日に、アモーヴァアセットマネジメントより、Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス(まだ一般的な愛称が定まっていないため、以下「オールカントリーゴールドプラス」と記載)が設定・運用開始されます。この商品により時価総額加重平均の全世界株100%、ゴールド100%のレバレッジをかけられるようになります。
また、証券担保ローンを用いてもレバレッジをかけられます。野村Webローンは2026年2月現在の金利が年1.9%であり、ローンを活用して十分メリットがあるほどに低い金利となっています。また、野村Webローンでは債券や個別株のみならず、全世界株やゴールドのETFや投資信託を担保に設定できます。他会社は金利が高かったり全世界株やゴールドのETFや投資信託を担保設定できなかったりするので、現状本サイトの戦略で証券担保ローンを活用してレバレッジをかけるには野村Webローンが現実的な選択肢です。
私の投資戦略の大元
toushi-no-seikai.hatenablog.jp私の投資戦略は上記のブログに書かれている理論に従っています。ただし、具体的な資産比率は異なります。元となる理論は同じでも、想定の違いにより、具体的な資産比率は変わっています。本理論に従い、現状を分析し、私なりの相場観で投資戦略を定めています。
ここから先は、上記ブログの理論について知識がないと読解が難しいと思います。ご了承ください。
資産の値動きが対数正規分布に従うと仮定します。平均分散分析によるm=「対数正規中央値」の最大化を主要指標とします。幾何平均最大化と同値です。平均分散分析のためには、各資産の平均、分散、相関係数等のパラメーターを想定する必要があります。本分析ではJPモルガンの2026年超長期予測のパラメーターをベースとし、適宜調整します。
資産の真のパラメーターは誰にもわからないゆえ、何かしら想定するしかないのですが、想定のブレによって最適比率が大きく変わってしまいます。想定のブレに対応するための一つの手段として、市場の答えである「時価総額加重平均」を参考とします。
資産対象
時価総額が大きい、株式、債券、ゴールドを対象とし、それらをレバレッジを加味してどの配分で持つかを考えます。株式は全世界株式の時価総額加重平均とし、債券は実運用上の制約を加味し、先進国国債の時価総額加重平均とします。
平均分散分析(平均分散モデル・平均分散アプローチ)
JPモルガンの2026年超長期予測のレポートに用いられている数値を用います。昨年までは登録不要で見られたのですが、本年からは登録が必要になったようです。登録すれば無料で閲覧できます。
am.jpmorgan.com
長期見通し(円)における、μ=「期待リターン 2026年 算術(%)」σ=「年率ボラティリティ」および相関係数ρの数値を使用します。
無リスク金利として「日本短期金利」を使い、レバレッジにかかる金利コストを考慮します。
また、金利コスト以外のレバレッジにかかるコストとして、レバレッジ比率Lとおくと、「L倍のレバレッジに対して(L-1)×0.5%のコストがかかる」とします。例えば、レバレッジ2倍であればコスト0.5%、レバレッジ3倍であればコスト1%となります。
①世界株式 為替ヘッジなし μ=6.83%、σ=18.89%
②先進国国債 為替ヘッジなし μ=2.7%、σ=6.38%
③ゴールド 為替ヘッジなし μ=4.8%、σ=15.29%
相関係数ρ:①と②が65%、②と③が34%、①と③が14%
無リスク金利r=1.4%(日本短期金利)
L倍のレバレッジに対して(L-1)×0.5%のコスト
2025年と比較して特筆すべきはゴールドのμの増加です。2025年のμ=3.2%からμ=4.8%に増加しています。また、無リスク金利が2025年のr=1.1%からr=1.4%に増加しています。
上記の条件のもと、以下の通り各資産の最適比率を求めました。(最適比率が導かれる計算過程は複雑になるため割愛致しました。ご了承ください。)
2025年のJPモルガン超長期予測のパラメーターでは、レバレッジなしの場合、世界株式100%にてmが最大となりました。しかし、2026年のJPモルガン超長期予測のパラメータでは、①世界株式78%、③ゴールド22%、(②先進国国債0%)にてmが最大(m=5.2%, μ =6.4%, σ=15.5%)となります。ゴールドのμ=3.2%からμ=4.8%に増加したため、レバレッジ無しだとしてもゴールドを持つ意味が出てきました。
レバレッジありで世界株式のみを所持する場合
レバレッジありとして、金融商品として世界株式のみを所持して運用する場合、世界株式138%にてmが最大(m=5.3%, μ =8.7%, σ=26.1%)となります。2025年のパラメータによると145%にてmが最大となりましたので、それよりはレバレッジ比率が少なくなっています。世界株式自体のパラメータは2025年と2026年でほとんど変わらないのですが、日本短期金利r=1.1%から1.4%に増加したため、金利コストの分最適レバレッジ比率が下がりました。
mを最大化する資産比率は、①世界株式 127%、②先進国国債 0%、③ゴールド 103% (m=6.5%, μ =11.1%, σ=30.4%)
となります。ゴールドの資産比率が100%超えです。
先進国国債は無しです。世界株式と先進国国債の相関が高いため、分散効果が小さく、パフォーマンスが悪い先進国国債を入れる意味が無くなっています。この世界株式と先進国国債の強い相関は為替の影響が大きいため、②を先進国国債「為替ヘッジあり」に変えてみます。
①世界株式 為替ヘッジなし μ=6.83%、σ=18.89%
②-2先進国国債 為替ヘッジあり μ=2.68%、σ=4.06%
③ゴールド 為替ヘッジなし μ=4.8%、σ=15.29%
相関係数ρ:①と②が-14%、②と③が-9% 、①と③が14%
無リスク金利r=1.4%(日本短期金利)
L倍のレバレッジに対して(L-1)×0.5%のコスト
上記の条件のもと、mを最大化する資産比率は、
①世界株式 145%、②-2先進国国債 為替ヘッジあり 612%、③ゴールド 115%
(m=9.5%, μ =17.1%, σ=39%)となります。今度は先進国国債が6倍以上になってしまい、これはこれで極端です。
さらに、別の見方として、②を「日本国債」に変更してみます。
①世界株式 為替ヘッジなし μ=6.83%、σ=18.89%
②−3 日本国債 μ=2.14%、σ=2.8%
③ゴールド 為替ヘッジなし μ=4.8%、σ=15.29%
相関係数ρ:①と②が-9%、②と③が-10% 、①と③が14%
無リスク金利r=1.4%(日本短期金利)
L倍のレバレッジに対して(L-1)×0.5%のコスト
上記の条件のもと、mを最大化する資産比率は、
①世界株式 132%、②-3 日本国債 442%、③ゴールド 109%
(m=7.3%, μ =12.6%, σ=32.8%) となります。日本国債の比率がかなり高いです。しかし、実運用にて個人向け国債変動10年では基準金利×0.66の金利となるため、上記の仮定μ=2.14%×0.66=1.4%となってしまうため注意が必要です。
以上が、JPモルガン超長期予測2026年のパラメーターをそのまま用いた場合の分析結果となります。続いて、時価総額加重平均から比率を考察します。
時価総額加重平均からの見方
効率的市場においては、時価総額加重平均ポートフォリオにレバレッジをかけたものが最適となるはずです。ここでは、時価総額加重平均が最適比率であるという見地から、別途考察します。
世界株式と先進国国債の比率
2025 SIFMA Capital Markets Factbook によると、2024年の世界債券市場(Global fixed income markets outstanding)の時価総額は145.1兆ドル、世界株式市場(Global equity market capitalization)の時価総額は126.7兆ドルです。
これを最適比率とするのであれば、世界債券:世界株式=145.1:126.7=53:47が最適比率となります。しかし、実運用上、先進国国債にのみ投資することとなります。現代ポートフォリオ理論の前提では、アクセスできる金融資産が限定されている状況を想定していません。ただ、少なくとも、先進国国債を世界債券全体と同等とみなすのは無理があります。では、先進国国債をいくら持つのが最適なのか?というと答えが無いのですが、世界債券の1/3だけ先進国国債を持つことにすると(恣意的な調整となります)、先進国国債:世界株式=28:72となります。
世界株式とゴールドの比率
以下のサイトで時価総額を確認できます。
companiesmarketcap.com
2026年2月7日時点でこのサイト掲載の全社株式(10660社のtotal market cap)の時価総額が140.3兆ドル、ゴールドの時価総額が34.7兆ドルです。この比率だと、世界株式 :ゴールド=8:2です。
時価総額加重平均からの最適比率
以上をまとめると、時価総額加重平均からの最適比率は、先進国国債:世界株式:ゴールド=25:60:15 となります。
二億レバ男の相場観によるパラメータ調整
2026年は、JPモルガンの超長期予測のパラメーターに基づく平均分散分析から見た比率と時価総額加重平均から見た比率に大きなずれがあります。このずれをどう考えるか難しいところです。私は独自の相場観によりパラメーターを以下のように調整しました。恣意的である旨ご了承ください。
実運用で先進国国債のレバレッジに用いるゴーゴーバランスは、日本国債を現物で、外国債券は先物で運用しているため、先物の証拠金部分のみ為替の影響を受けます。つまり、部分的に為替ヘッジをしているような形となります。先進国国債と世界株式の相関は、先進国国債部分を為替ヘッジ無しとしたものよりは低く、為替ヘッジありまたは日本国債としたものよりは高いと考えられます。先進国国債とゴールドの相関も同様です。また、ゴールドのμ=4.8%が私の感覚では高く感じます。
そこで、2026年は、
世界株式と先進国国債の相関が30%
先進国国債とゴールドの相関が30%
ゴールドのμ=4%
と想定しました。
その他のパラメータは2026年JPモルガン超長期予測の想定と同様であるとします。
①世界株式 為替ヘッジなし μ=6.83%、σ=18.89%
②先進国国債 為替ヘッジなし μ=2.7%、σ=6.38%
③ゴールド 為替ヘッジなし μ=4%、σ=15.29%
相関係数ρ:①と②が30%、②と③が30%、①と③が14%
無リスク金利r=1.4%(日本短期金利)
L倍のレバレッジに対して(L-1)×0.5%のコスト
上記の条件のもと、mを最大化する資産比率を再計算します。
世界株式93%、ゴールド7%、(先進国国債0%)にてmが最大 (m=5.06%, μ =6.6%, σ=17.8%) となります。 ちなみに、世界株式100%の場合m=5.05%です。ゴールドを含めた場合と含めなかった場合でmの違いはわずか0.01%です。これであれば、シンプルにゴールドを含めず世界株式100%で運用して良いと思います。
①世界株式127%、②先進国国債37%、③ゴールド64%にて、mが最大(m=5.9%, μ =9.8%, σ=28.1%)となります。 切り良く丸めると、
①世界株式125%、②先進国国債 40%、③ゴールド65%
この比率を、私が考える2026年の最適比率とさせていただきます。
時価総額加重平均と比較すると先進国国債の比率は低く、ゴールドの比率は高くなってしまい、アンバランスさは否めません。2026年の最適比率は、現況のインフレ傾向が中期的に続くという目線が反映されたものと言えます。より長期的なバランスとしては2025年版の比率のほうが良いかもしれません。今後インフレの傾向が変わった場合に比率の見直しをするという前提に立った判断となります。
最適比率での運用法
ゴールドを含めたほうがわずかに最適化されますが、株式のみの場合とほとんど変わりませんので、シンプルにオルカン100%で良いでしょう。ゴールドを入れたければ7%程度ゴールドETFを購入しても良いと思います。
私が考える2026年の最適比率で運用するには、以下の3商品を用います。
この3商品を以下の比率で所持するポートフォリオを2026年の最適運用と致します。
これにより「世界株式125%、先進国国債40%、ゴールド67.5%、世界REIT2.5%」のポートフォリオとなります。
オールカントリーゴールドプラスは2026年3月6日の設定となりますので、それより前は「S&P500ゴールドプラス(ゴルプラ)65% 、地球コンプリート25%、ゴーゴーバランス10%」により代用します。
債券不要であればゴーゴーバランスは不要で、さらにシンプルな2商品による構成が可能となります。また、元々のJPモルガン超長期予測2026年のパラメーターによればゴールド100%のレバレッジがOKですので、それを信じればオールカントリーゴールドプラスのみという究極にシンプルな方法もあります。
二億レバ男の100万円口座での運用
純粋に投資収益がわかるように2025年1月に100万円をマネックス証券に入れ、それから入出金無しの口座で運用を開始しました。2025年は
「ゴルプラ20%、オルカン30%、地球コンプリート35%、ゴーゴーバランス15% 」
で運用しておりましたが、2026年は上記の理由により、1月中にポートフォリオを組み替えました。3月までは、
「ゴルプラ65%、地球コンプリート25%、ゴーゴーバランス10%」
3月中にポートフォリオを組み替えて4月以降は、
「オールカントリーゴールドプラス65%、レバカン25%、ゴーゴーバランス10%」
にて運用します。
上記による運用報告を毎月本ブログ記事に掲載しますので、私の考える最適比率ポートフォリオでのパフォーマンスを確認できます。
二億レバ男の全金融資産における2026年の運用は、保険と暗号資産を除いたポートフォリオにおいて最適比率を目指して調整することとしました。
世界株式は最適比率の125%になるようにします。ゴールドの最適比率は65%なのですが、この比率にするには資産を大きく入れ替える必要があります。65%まで目指すのが難しいため、40%~50%を目指します。ゴールド比率を高めるため、全世界株などを売ってS&Pゴルプラに変えます。ゴーゴーバランスの売却も進めており、ゴーゴーバランスの所持を1000万円分になるように売却し、その後特に追加購入はしない予定です。債券比率は25%以下になります。3月6日からオールカントリーゴールドプラスが登場しますが、現状の資産を売却すると含み益に税金がかかってしまうため、米国比率60%を目的に地球コンプリート:S&Pゴルプラ=2:1となるように地球コンプリートとS&Pゴルプラを保持し、残りのS&Pゴルプラをオールカントリーゴールドプラスに変更する予定です。
また、野村Webローンの活用を新たに始めます。野村WebローンではおおよそETFの担保評価額は50%、投資信託の担保評価額は60%となります。他の証券会社で購入済の金ETFとオルカンを野村證券に移管して担保とし、金融商品の購入資金を調達します。調達資金はオールカントリーゴールドプラスの購入に当てる予定です。
毎月の定期購入は、オルカン10万円(新NISA積立枠)、オールカントリーゴールドプラス10万円。別途、新NISA成長投資枠で年初一括でオルカン240万円を購入します。
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